
「少しでも高く家を売りたい!」
不動産売却を検討する際、誰もが抱く共通の願いです。そのために多くの人が利用するのが不動産一括査定サイトです。この便利なサービスですが、査定額の比較だけで満足してはいけません。査定額を最大限に引き上げるためには、そしてその後の内覧で買主の心をつかむためには、事前の準備が非常に重要です。
今回は、一級建築士として、不動産査定や内覧の際に、建物の価値を最大限にアピールするための具体的な準備方法を解説します。
1. 不動産一括査定を最大限に活用する準備
不動産会社の査定は、単に家の広さや築年数だけで決まるわけではありません。建物の「状態」や「魅力」が査定額を大きく左右します。
Point 1:建物の「メンテナンス履歴」をまとめる
いつ、どんなリフォームをしたか: 外壁塗装、屋根の葺き替え、水回り設備の交換など、大規模なリフォームの時期と内容をまとめておきましょう。
設備機器の保証書: 給湯器や食洗機など、比較的新しい設備機器の保証書や取扱説明書を準備しておきましょう。
建築図面・仕様書: 建築当時の図面や仕様書があれば、建物の構造や性能を証明できます。
Point 2:専門家による「インスペクション」を活用する
インスペクション(住宅診断)は、建物の専門家(建築士など)が、建物の劣化状況や欠陥の有無を調査するものです。
メリット:
査定額アップの交渉材料: 調査報告書を提示することで、建物の状態が良いことを客観的に証明でき、査定額アップの交渉材料になります。
買主への安心感提供: 買主は建物の状態を把握できるため、安心して購入を検討できます。
売却後のトラブル防止: 売主・買主間の認識のズレを防ぎ、売却後のトラブルリスクを減らすことができます。
2. 内覧で買主の心をつかむための準備
査定額がアップしても、内覧で買主の心をつかめなければ成約にはつながりません。内覧は、買主が「この家に住みたい!」と強く思うための、たった一度のチャンスです。
準備1:徹底的な「お掃除」と「片付け」
内覧で最も重要なのは、「清潔感」と「広さ」です。
水回りの清掃: キッチン、浴室、トイレ、洗面所は、特に清潔感が求められる場所です。水垢やカビ、油汚れを徹底的に落としましょう。
換気と消臭: 窓を開けて空気を入れ替え、部屋の臭いをなくしておきましょう。
不要な物の撤去: 荷物が多いと部屋が狭く感じられます。不要な家具や雑貨は事前に片付けておきましょう。
準備2:「住んだ後のイメージ」を想像させる
買主は、内覧中に「この家で暮らす自分」を想像します。そのイメージを良いものにするための工夫が必要です。
照明を明るくする: 部屋を明るく見せることで、ポジティブな印象を与えられます。内覧時はすべての照明をつけておきましょう。
生活感を適度に残す: 完全に無機質な部屋にする必要はありません。きれいなスリッパを並べたり、花を飾ったりすることで、温かみのある生活を連想させることができます。
建物の魅力を伝える: リフォームした箇所や、気に入っていたポイント(日当たりが良い、収納が多いなど)を、担当者から買主に伝えてもらいましょう。
準備3:買主の「質問」に備える
買主は、内覧中にさまざまな質問をしてきます。スムーズに答えられるように準備しておきましょう。
周辺環境の情報: 近所のスーパー、公園、学校、病院、交通機関など、生活に役立つ情報をメモにまとめておきましょう。
建物の履歴: 雨漏りやシロアリ被害の有無など、建物のネガティブな情報も正直に伝えられるように準備しておきましょう。誠実な対応は、信頼感につながります。
まとめ:査定と内覧は「準備」が全て
不動産売却を成功させるためには、不動産会社の査定を受ける段階から、内覧本番に至るまで、戦略的な「準備」が欠かせません。
査定では、建物のメンテナンス履歴やインスペクション報告書で、価値を客観的に証明する。
内覧では、徹底的な清掃と片付けで第一印象を良くし、買主の心をつかむ。
これらの準備を怠らずに行うことで、あなたは無駄な価格交渉を避け、納得のいく価格で売却を成功させることができるでしょう。
イエシール / 家を建てようと思ったら、一級建築士と賢く家づくり


